ラマ2(カイル) |
ラマの若葉は赤。黒い樹皮も特徴の一つです。
先日の「ラマ(ハワイの固有種の柿)」の続きです。ハワイアンがどのようにラマを利用していたかを書きたいと思います。
果肉は殆どありませんが、ハワイアンはラマの実を食べていました。甘みがあるので、食べるというより舐めると言った方がいいかもしれません。
木に見えるのは熟していないラマの実。手にしているのは熟している実と中の種です。
食用の他にラマは薬でもありました。葉っぱや乾燥させた樹皮は粉にして強壮剤の原料にしました。まっすぐと強く成長するラマの木は神殿などの木工材にもなりました。ラマの枝は、魚の罠や家の垂木など広く使われていたそうです。
ラマはフラの女神ラカにとって聖なる木で、ラマの木を宿ることもあります。昔の習慣ではフラの祭壇(クアフ)に四角く切ったラマの木を黄色いカパ(楮で作った布)で包み供えたそうです。ラカがそれを宿るとされました。
ラマは「明かり」、または「悟る」という意味を持ちます。フラの厳しい訓練の結果、明かりが見えてくる、つまり精神的に「悟る」ということです。ちなみにハワイ大学のスローガンは「マーラマラマ」。知恵の明かり、松明のロゴがこのスローガンをあらわしています。
現在、この固有植物であるラマの数は非常に少なくなりました。この木も含めてハワイの固有植物はもちろん採取が禁じられています。