ハートマラソン(カイル) |

HURT 100 Mile Endurance Runのランナー。あれだけ走ってどうして平気な顔をしていられるのでしょうか!?すごい。(2007年のレース)
今週末、オアフ島の山岳地帯を走るハートマラソンが行われました。(1月19日〜20日)今年で8回目のこのマラソン、一言で言えば「過酷」そのもの。ホノルルマラソンほど知られていないこのマラソンはウルトラ級(長距離競走)でフルマラソンの4倍近い160kmを走ります。しかも、コースは山の中、途中、沢も渡らないといけません。レースの時間制限は36時間。夜はヘッドライトを付けて走り続けます。この時期は雨期ですので、雨で道がぬかるんで走りにくいこともレースを難しくしています。過酷なのは距離と時間だけではありません。レースの標高差を計算するとなんと富士山を2回登り下りするのと同じという激しいアップダウンなのです。(+/—7600m)
マラソンの正式名はHURT 100 Mile Endurance Run。主催する団体はHawaii Ultra Running Teamです。HURT(ハート)はこの長距離ランニングクラブの名前の頭文字です。ハートは「痛み」という意味でもありますので、彼らが主催するこの山岳ウルトラマラソンにぴったりのネーミングです。完走するには沢山の「ハート(痛み)」を乗り越えないといけません。

選手がヌウアヌ川を徒渉しているところです。(2007年のレース)コースのこの部分はジャッドトレイルにあります。
コースはタンタラス山岳地帯とその周囲の谷にあります。このエリアには18本の登山道があり、それぞれの道がまるで蜘蛛の巣のようにつながっています。それらの登山道を利用して32kmのコースが設定され、それを全部で5周するわけです。AAEのジャングルハイキングツアーとマノア滝ハイキングツアーの登山道もコースの一部のため、ツアー中訓練しているランナーをよく見かけます。
レースのルートや標高プロフィール、情報などはHURTのサイトへどうぞ。
参加者数は100人と制限があり、参加者はみなレベルの高いウルトラマラソンアスリートばかりです。しかし、このハートマラソンはウルトラマラソンの中でも特に過酷なため、完走できるのは参加者の半分以下です。2年前に初めて24時間台の記録が破られましたが、今年の優勝者は27時間17分でした。ポールホップウォッド氏です。おめでとうございます!そしてお疲れさまでした。